swiss-MTB

山あり氷河ありシングルトラックありのスイス。子どもからおじいちゃんおばあちゃんまで、時にはE-Bikeで、時にはストローク140mm以上のBikeで雄大な自然の中を疾走しています。そんなスイスのマウンテンバイク事情をお伝えします。

約××万円!! スイス マウンテンバイクガイド 取得費用

スイスのMTBガイド資格について紹介したいと思う。

 

スイスで自転車のガイディング資格と言えば、SWISS CYCLING GUIDE OFFICEが発行しているライセンスだ。

スイスでは現在のところ、MTBガイドのライセンスを取得したいと思ったらこの一択で、周りのスイス人の友達が持っているライセンスもここが発行する資格だ。

資格取得を考えた時、今後もこの一択だろう。

 

SWISS CYCLING GUIDE OFFICEは民間の法人で、MTB Guideの他にもMTB InstructorやRoad Guideの資格を発行している。

 

Guideはツアーなどを組み案内するための資格でトレイルをガイディングする人向けのもの。Instructorは乗り方などのテクニックやフリーライド技術などを人に教える時のための資格。

 

MTB資格はそれぞれ Basic ( Level 1 ) Advanced ( Level 2 ) Professional ( Level 3 ) があって、Level 1 を取得できたら次は Level 2 という具合に一つずつレベルアップしていかないと Level 3 にはなれない。さらにその上にはDiplomaがあって、日本語で言う准学士号の資格がある。このDiplomaはMountainbikelehrer mit eidgenössischem Fachausweis ( 一息では決して言えない マウンテインバイクレーラーミットアイドゲネーシッシェムファーハアオスヴァイス と読む ) と言い、ざっくり訳すとマウンテンバイクの先生としてスイス連邦公認専門領域認定者である。

要はスイス政府に認められたすごいMTBの先生ということである。空手で言うところの黒帯4段以上のレベルくらいと考えれば想像しやすい。

最近また空手を始めて、ただ今、黄色帯8級の身としてはこれはめちゃくちゃすごい。

 

さらに調べてわかったのだが、ドイツのマイスター制度がスイスのディプロム制度にあたるようだ。

 

ちなみにRoadの資格は Advanced の Level 2 が一番上の資格だ。

 

ライセンス取得のためにはコース参加のための試験を受けて合格し、コースに参加し、その後認定試験を受け合格しなければならない。試験やコースの内容に関しては、またこのブログに書きたいと思う。 

 

しかし、別にこの資格を所持していなくても、お客さんを連れてガイドすることはでき、法律で禁止されているわけでない。

ハイキングガイドのライセンスがこれに近いもので、取得するのが難しい立派な資格がスイス国内にもあるのだが、その資格がなくてもハイキングガイドはできるのだ。

 

ただこの資格を持っていると、安全に一定のクオリティ以上のガイディングが担保されるので、お客さんから信頼されやすく集客につながりやすい、あるいはガイド会社に所属しやすいのではないかと思う。

 

このまま規制がほとんどない状態でいくのか、事故などを受けてゆるい規制が始まるのかはわからない。フランスは規制が厳しくなり、ハイキングガイドの資格を持っていないとお客さんを連れてガイドしてはいけないことになっている。

 

ここで一つ懸念点が浮かび上がる。一体いくらかかるのか。 

 

Basic ( Level 1 )の取得にかかる費用はなんとCHF2,875!!日本円で約30万円!!

 

自動車教習所よりも高い費用に目玉がすでに飛び出しているわけだが、Advanced ( Level 2 )はCHF3,620!!約40万円、 Professional ( Level 3 ) もCHF3,680!!約40万円なのである。

 

Level 3 を得る頃には実に100万円を超えてしまっており、普通の家庭では一瞬で否決されるだろう。

 

まぁとりあえず我が家ではLevel 1のCHF2,875は決裁が通ったので、一発でライセンス取得できるように準備をしこたましないといけないのである。